うさぎの避妊手術について
うさぎの子宮摘出手術について調べた内容です。
私自身、今飼っているうさぎが将来子宮疾患にならないかが心配で、避妊手術をするか迷っており、エキゾチックアニマルに詳しい先生に聞いたりインターネットで調べた内容となっています。
発生確率
子宮腺癌や卵巣腫瘍などの腫瘍性疾患が発生している確率は6歳で6~7割
メスのウサギの避妊手術の重要性について | うさぎ・犬と猫の健康、日々のケアに関する情報はこちらから@くらた動物病院子宮疾患による死亡率は約3%(専門書の記述)
手術時期
生後1年以内(生後6ヶ月頃)の卵巣子宮摘出術がお勧め
生後1歳を超えると腹腔内に脂肪が急激に沈着する傾向があり、子宮や卵巣が探しにくく、摘出しにくくなる(うさぎの避妊手術の経験の豊富な術者が慎重に手術をすれば問題はない)
メスのウサギの避妊手術の重要性について | うさぎ・犬と猫の健康、日々のケアに関する情報はこちらから@くらた動物病院術後のストレスによる衰弱で、熱中症などほかの要因によって死亡することがある。手術のタイミングはうさぎが元気に過ごせる時期を選び、春・秋にできると◎
手術するに当たって
子宮摘出自体よりも、麻酔にうさぎは弱く、手術も含め麻酔が得意な先生を見つけること、術後のうさぎのアフターケアが重要になる
術後に食欲が落ちることがあるが、食欲が落ちない子もいる
早期発見がしづらい
子宮の病気はうさぎの食欲が落ちないので、悪化するまで発見できないことが多い
元気に見えても発病するので、うんちやおしっこの状態を毎日チェックし、異常があればすぐ病院へ行く。異常の見られたうんち・おしっこも持って行けると◎
お腹を触ってわかるくらいになったときには、既にかなり進行している状態
避妊手術をしない場合
子宮がんが肺などに転移した場合はどうすることもできなくなり、うさぎが苦しんでしまう場合がある
手術をしないことを決めたら、より定期的に健康診断をして、病気を早期発見することにつとめることが必要になる
術後に注意すること
食欲。術後は食欲が落ちることが多い。うさぎは吐くことができないので、無理やり食べさせてのどに詰まらせるとそれが原因で命を落とすこともある。強制給餌は自己判断でしないで医師に相談して行う
糸を噛んで引っこ抜いてしまわないように注意する。うさぎがお腹に顔を近づけたら、それが食糞なのか糸を気にしているのか確認する
雑菌が入って炎症を起こさないように、トイレやケージの床部分等をしっかり掃除・除菌しておく
飼い主の様子や、家やケージがいつもと違うとそれがストレスの原因になってしまう。手術が終わって帰ってきたらいつも通りの安心して過ごせる環境にしてあげる
術後10日ほどは、うさぎが猛ダッシュしたり大ジャンプして傷口が開かないように、安静に過ごさせる。ケージから出すくらいは大丈夫
術後数日は、何かあったらいつでも病院に駆け込めるように日程を開けておく
2018/9 追記 我が家のうさぎ
家で飼っているうさぎが5歳で子宮がんかもしれないと診断され、卵巣子宮摘出手術をしました。
家のうさぎはネザーランドドワーフのメスで、避妊手術はしていませんでした。
5歳でも家を毎日走り回っているくらいに元気で、食欲もあり、体重も一定、うんちの大きさもいつも通りで、一見とても健康に見える状態でした。
ですが先日、おしっこと一緒に血が出ているのを発見して、すぐに病院へ連れていきました。
診察をして頂いたところ、血の状態からは膀胱か子宮が原因だと思われるとまず説明され、その後レントゲンとエコーで見ていただき、子宮から続く膀胱付近に小さな腫瘍(大きさはうさぎのうんちくらい)に見えるものがあると言われました。位置としては膀胱に近いですが、子宮がんである可能性が高いということでした。
進行具合としてはまだ早い段階で(もっと悪化すると子宮に水が溜まってくるそうです)、リスクも踏まえて手術するかどうか1~2周間ほどの間に考えましょう、という話になりました。
血に気づかなかったら、本当にいつも通りで元気にしか見えないので、病気に気づくことはできなかったと思います。
避妊手術を迷った時期にも、こんなに元気ならしばらくはなんともないかなと思っていましたが、元気だから大丈夫というものではないことを知りました。
2周間後、手術をしていただき、1時間ほどで無事に手術が終わりました。
摘出の結果分かったこと。
・子宮にぽつぽつと白い斑点があり、これが腫瘍の初期段階であること
・子宮の内側が黒っぽくなっており、通常はこういう色ではないのでやはり異常であること
・1cmほどぼこっとしている箇所があり、それがおそらく癌腫瘍であること
詳しくは摘出した子宮を検査に出さないとわからないので、検査していただくことにして、うさぎを連れて帰宅しました。
10/12 手術日
帰宅してからはいつもより少しぼーっとしていて食事をしませんが、口元におやつを持っていったら少しだけ食べました。
歩くときに後ろ足が思うようについてこないみたいです。
おなかを床にぺたっと付けて寝そべることができないみたいで、一度ぺたっとなろうとしてやめていました。ほとんど木箱の中で丸くなってじっとしています。
それでも以前斜頸でぐったりしてしまったときよりは元気に見えます。
10/13(2日目)
朝見たら昨日より元気な顔になっていました。
ぺたっと寝そべることもできるようになりました。
昨日は撫でても無反応だったけど今日は歯ぎしりをしてくれました。
後ろ足がやっぱり不自由で、いつもなら難なく登れる段差がうまく飛び乗れないみたいです。
お昼ごろにやっと水を飲んでくれました。ご飯はまだ食べません。
毛づくろいが始まって、ちょいちょいお腹の糸を気にしてる様子なのでエリザベスカラーを付けました。
10/14(3日目)
夜の間にペレットとバナナを食べていました!
強制給餌や薬をあげてもらうのに病院へ行って、帰ってきてからは食欲が出てきて、リンゴの皮、バナナ、牧草、ペレットを食べてくれました。(食欲増進剤は与えていません)
● がまだ小さいので本調子ではないけど、食べたい気持ちが出てきたみたいです。
後ろ足も治ってきたみたいで時々飛び跳ねていて、でもあまり大きく動くと手術跡に良くないので飛び跳ねそうな物や場所は撤去しました。
カラーが邪魔でうまくご飯が食べれないので、食べやすいように置いてみたり手からあげたりしました。食べようとしてカラーが当たって諦めた直後に口元に持っていくとよく食べてくれました。
10/15(4日目)
食欲がいつもどおりに戻りました。今まで食べれなかった分おなかが空いているのか、いつもより牧草を頻繁に食べている気がします。
カラーでご飯が食べづらそうなこと、● が小さいこと、手術跡がまだ塞がっていないことを除いたらいつもどおりの元気な状態に戻ったように見えます。
水のボトルを小屋の内側に取り付けて、カラーがあっても飲みやすいようにしました。あとはボトルを手で持って口元に持っていくと結構飲んでくれました。
10/16(5日目)
ゴミ箱を倒したりいたずらするくらい元気になりました。
あと術後初めてあくびしているのを見ました!
ごはんも手助けなしによく食べています。カラーにも慣れてきたけど、何より食べれるまで諦めなくなりました。
10/25(14日目)
無事抜糸して、元気になりました!
摘出した子宮を検査に出した結果、やはり子宮がんでした。切断面にがん細胞はなく、転移の心配はないとのことです。
今後は半年に1回レントゲンとエコーの検査をすることにしました。
元気に幸せに長生きしてほしいです!